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​大船渡市赤崎町遠征プロジェクト

2015.09.18-23

大船渡市赤崎町遠征プロジェクト(2015.09.18-23)

 「大船渡市赤崎遠征プロジェクト」は2015年9月18日から23日までの5泊6日の日程で実施されました。MEPにとっては「福島県いわき市遠征プロジェクト」に続いて2回目の遠征となりましたが、今回は5泊6日という異例の長さのプログラムとなりました。活動のきっかけはメンバーの林田圭(現MEPチーフマネージャー)が神戸大学大船渡支援プロジェクトに所属していた縁で、神戸大学大船渡支援プロジェクト(https://ja-jp.facebook.com/大船渡支援プロジェクト-502879889748811/)との共催でプログラムを実施する運びとなりました。

 現地での活動の目玉となったのは赤崎復興市という復興マーケットでの演奏活動でした。そこで、オリジナル曲の「Mother Earth」の他に4曲を演奏することにしました。当時にしては過去最多の曲数だったため、事前練習は3回ほど都内にて実施しました。その練習の中ではプログラムについて神戸大学のメンバーとネット通話を通して協議する機会も持つことができました。

 実際のプログラムを振り返っていきたいと思います。1日目は朝7時に東京駅に集合し、新幹線で仙台へと向かいました。新幹線での移動はMEPに取って初めてということで、移動中の楽器の運搬方法が課題となりました。チェロが1人、チューバが2人という編成だったため、大型楽器の比重が大きく、輸送には手間取りました。仙台駅からは神戸大学と共同でバスをチャーターし、大船渡へ向かいました。

 バスの中では神戸メンバーとの顔合わせとレクリエーションも行い、現地に入る前にお互いをある程度知ることが出来ました。夜には構えづくりと神戸メンバーへのMEPの活動紹介も行い、翌日以降のプログラムへの期待を高めました。宿泊場所は大船渡市赤崎地区公民館でした。ここは震災の発生時には避難所として使われた場所でもあり、公民館長からはその時の話も伺うことができました。館長からの発災時の様子のリアルな話には被災者の実感がこもっており、活動に向けて気も引き締まりました。

 2日目は早朝5時の起床となり、メンバーは一同眠い目をこすりながら朝の散歩に向かいました。毎日の朝の時間は赤崎復興隊の皆さんに当時のことなどを解説していただきながら実際の被災跡地を歩くというものでした。小さな土地の一つ一つにも命の跡があったということを感じ、改めて演奏することに意味を考えました。この日は本番の前日ということもあり、終日準備の時間でした。地元の方々と協力しながら準備を進めることができました。

 3日目は復興市本番でした。復興市で MEPは30分ほどの練習時間をもらうことができました。曲目としては、「希空(NHK連続テレビ小説「まれ」オープニングテーマ)」、「となりのトトロ」、「赤崎サンバ(マツケンサンバの赤崎ver.)」、「花は咲く」、「Mother Earth」を演奏しました。この曲目についてはメンバー間での話し合いが不足していたこともあり、課題も残りました。現地の方から「花は咲く」という曲を聞いた時に、被災者の方が当時を思い出してどんな感情になるのかということをもっと慎重に考えるべきだという貴重なご指摘をいただいたことです。このご意見はンバーにとってはショックでありましたが、本当に重要なものでした。演奏する一つ一つの曲にどんな意味があり、その曲を聴いた人がどんな感情になるのか、それを常に検討しながら演奏を組み立てるということを学ぶ契機になりました。

 4日目は仮設住宅でのベンチづくりの作業日でした。ベンチを作るのは、広い仮設住宅の中に住民の方がお話をしたりしながら休憩することのできる場所を作るためです。肉体労働でハードな1日でしたが、神戸のメンバーとも打ち解けるきっかけとなることができました。

 5日目はヒヤリングのための1日となりました。3〜4人一組となって仮設住宅の中を廻り、住民の方に被災前のこと、被災時のこと、復興過程でのことについてお話を伺ってきました。お話を聞くというのは、当時のことを思い出させるということでもあり、慎重に進めるプログラムでした。実際の被災者の皆さんの言葉には重みがあり、被災地の現状を生で学ぶ本当に貴重な機会になりました。

 プログラム全体を通して、今回の「赤崎遠征プロジェクト」は「MEP」と「被災地」というものの関わりを強く意識する契機になる活動であったと言えます。被災地で演奏をすることにはどんな意義があるのか?、被災者の方々とお話しするという時にはどんなことに気をつけたらいいのか?、などをメンバーそれぞれが考えることができました。それと同時にメンバーそれぞれがもっと外向的になり、活動の中でMEPのメンバー以外の人たちとも積極的にコミュニケーションを取っていくこともこれからの活動の中で大事にすべきことだという反省も残りました。赤崎とのご縁はこれからも続いていくものです。2017年度以降も年に複数回の活動の機会を設け、赤崎で演奏を含めた活動をおこなっていきたいと思います。

(共催 : 神戸大学大船渡支援プロジェクト)

(協力 : 早稲田塾新宿校)

​参加メンバーの声

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